日本経営工学会
 
令和4年度
 
第二回オンライン研究セミナー

オンラインセミナー:
「経営工学ビジョン を考える 」 YouTube
オンライン研究会:
「生産物流」「サービス」「人間組織」
日時:
2022年9月9日(金)14時~17時
開催場所:
Zoom(オンライン)
参加費:
無料(会員・非会員の区別なく無料で参加できます)

参加登録について

参加登録後の流れ

申込いただいた方には、以下のメールを送付します。

  1. オンライン研究会・セミナー開催1週間前:申込受付およびセミナー案内メール
  2. オンライン研究会・セミナー開催2日前:Zoom情報を記載したメール

参加登録についてのお問い合わせ先

  • 株式会社カンファレンスサービス
  • 担当:次郎丸 沢
  • jima(a t)conferenceservice.jp (a t)を@に変換して使用してください。

開催趣旨

第36期理事会ではオンラインを活用し、従来の企画行事・産学連携・研究・支部等の各活動を体系的に行うことにより産学連携を強化し、会員間の交流を促進する取り組みを実施しています。 本年度は、春・秋 全国大会 の合間に計4回のオンライン研究セミナーを設け、定期的に会員が議論する場の創出を目指しています。

第2回目は、 前半に理事会主催のセミナー 「経営工学ビジョン を考える 」 を実施し、 後半は「生産物流」「サービス」「人間組織」の 3 研究部門による「オンライン研究会」を行います。

プログラム概要

14:00 ~ 14:10
オープニング
14:10 ~ 15:30
「経営工学ビジョンを考える」 第 36 期日本経営工学会理事会
15:40 ~ 17:00
「オンライン研究会」 研究部門(生産物流サービス人間組織
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経営工学ビジョンを考える

14:10 ~ 15:30

概要

2022年春季大会の特別セッション「 学会活性化とこれからの経営工学 」に引き続き、 「経営工学ビジョンを考える」をテーマに 議論します。 はじめに、広報関係タスクフォースの検討結果である「経営工学の提供価値」をインプット・プレゼンとして、 出席者の皆様に議論していただきます。 次に「ロボット新戦略」(2015年2月10日 日本経済再生本部決定 に基づき、 民間主導で設立された「ロボット革命・産業 IoT イニシアティブ協議会」より、水上潔氏をお迎えして、 Industry 4.0、Society 5.0といった政府・産業界の動向を踏まえて上で、経営工学の新たな可能性について論議していただきます。

動画はこちらをクリック(YouTube)

プログラム(詳細)

全体進行・コーディネーター: 藤野 直明 (副会長・ 産学官連携 担当理事)
報告1:
中川 慶一郎(企画行事担当理事)
報告2:
~スマートマニュファクチャリングを取り巻く経営・システム・エンジニアリング~
水上潔
(ロボット革命・産業IoTイニシアティブ協議会アドバイザー
デジタルアーキテクチャデザインセンター製造デジタル研究員)

概要:
日本では、 2015年から第4次産業革命、DX、Society5.0 への対応が始まるが、 産学官でサイロ化されているためか、バズワードでの部分部分の活動は進むも欧米のような長期で全体俯瞰し連携していく活動が弱く、 又、全貌の理解も十分ではない。 一方海外では、不確定な時代の中での経済成長、Planetary Boundaryへの対応、AI時代の人間本位の社会などへイノベーションを加速化する為に、 製造業のものづくり技術を活用したサービス型の新しい産業構造やビジネスモデルへの転換が実証段階にはいっている。

昔、禅、能、茶道を、又浮世絵、漫画、アニメを見出した日本。 産業面では、工芸品の優れた産業モデルや、トヨタ生産方式、KJ法などを産み出し、 近年は国家プロジェクト「超L」や、ビジネスエコシステム、デザインシンキング、オープンイノベーションなど、 日本の研究をきっかけに海外で理論化され活用されている。 このように日本文化に根ざした視点・思考・活動は、現在も世界に貢献できる力を持っているはずであり、 国際からも期待されている。 日本の90年代からの失われた30年含め、現状を見ると、経営・システム・エンジニアリングを俯瞰する「経営システム工学」が極めて重要な役割を担っていると認識する。 講演では国際での世界観を共有し、私見としての経営工学への期待を述べる。

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オンライン研究会

15:40 ~ 17:00

概要

研究部門は、「生産物流」「事業市場」「サービス」「経営情報」 「経営数理」「人間組織」の6部門で構成されています。 オンライン研究会にて各部門の活動概要や現在のトピックスを共有することで、会員の部門活動への参加を促すことを目的にしています。 第二回目は、「生産物流」「サービス」「人間組織」が研究会を並行して開催し、第三回目(令和 5 年 1 月 開催 予定) は「事業市場」「経営情報」「経営数理」が担当する予定です。

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プログラム(詳細)

生産物流部門

全体進行・コーディネーター:
翁 嘉華(神奈川大学)

概要:
産業界における経営工学の有効性を実体験などをもとに紹介し、今後の期待について見解を述べます。 講演者がこれまでに実社会で経験したり、知りえた情報を中心にご紹介し、ディスカッションを行う予定です。

講演・討議テーマ:
「産業界からみた経営工学の有効性と今後の期待」
成田 正久
(株式会社日立産業制御ソリューションズ
営業統括本部副統括本部長)
報告:
「生産物流部門の活動紹介」
翁 嘉華(神奈川大学)

サービス部門

司会進行:
杉之内 将大(青山学院大学)

概要:
サービス部門は本年度から新しい体制で研究活動を展開しています。 今回のセミナーでは、本部門がこれから拓いていこうとしている 「サービスについての経営工学的(数理的・科学的)研究」の基本的な枠組みや、 直面する課題、それを克服するための考え方などについて議論します。 一般に、サービス提供の場には、供給側、需要側ともに複数の主体が関わること、 各主体はそれぞれ異なる私的情報を所持してその場に臨むこと、 サービスの価値はそれを消費する主体の主観的な選好に依存すること、 消費者の選好は主体によって異なり、かつ提供者側には直接見えない私的情報であること、 などから,サービスを数理的に捉えるためには,ゲーム理論やメカニズムデザインの視点を盛り込むことが有効です。 そこで、特に、サービス研究におけるゲーム理論やメカニズムデザインの役割について考えていきます。

講演1:
「集合 知メカニズムからサービスメカニズムへ」
水山 元(青山学院大学)
サービス提供場は、抽象化すると、異なる私的情報を所持した複数の主体が提供側と需要側に分かれて相互作用する場であるともいえる。 本講演では、複数人に分散している知識を集約する「集合知メカニズム」の考え方を、サービス提供場を捉えるための「サービスメカニズム」に拡張する可能性について考える。
講演2:
「サービス分析のためのシン・経済学」
石川 竜一郎(早稲田大学)
経済学では長らく、物理的財とサービス財を区別せず理論が構築されてきた。 この背景には、サービス財の特性を経済学の枠組みで考慮することの難しさがある。 本講演では、それを明らかにし、ゲーム理論やメカニズムデザインを用いて克服するための方向性を示す。
講演3:
「サービスに対してどのように研究すべきか?」
西野 成昭(東京大学)
これまでに多くのサービス研究がなされているが、客観的な数理モデルなどを用いて科学的に扱うことは未だ難しく、学理の確立に向けた道のりはまだ遠い。 このような背景に対し、本講演では、モデル化から実験・シミュレーション等による検証ができる体系の構築を目指した取り組みについて議論する。

人間組織部門

全体進行・コーディネーター:
村田 康一(日本大学)

概要:
人間組織部門では、経営工学分野の人材育成についての議論および企業・大学での組織・人材育成の事例を共有しながら、 月に 1 度のオンラインミーティングを中心に活動をしています。 今回のオンライン研究会では、部門でこれまで議論した「人材育成のための経営工学」の中間報告および 「IoT・AIの導入を積極的に行う製造業の組織運営体制」の報告を中心に、 参加いただいた皆さんとの意見交換を行いたいと思います。 興味のある方は、是非ご参加ください。

活動報告:
「人間組織部門の活動紹介」
村田 康一(日本大学)
講演1:
CASIOのスマート工場の取り組み
~ 推進体制の組織化、及び、運営課題とその対策 ~
鈴木 隆司(山形カシオ株式会社)
講演2:
「人材育成のための経営工学」
後藤 裕介 (芝浦工業大学)
ディスカッション